残酷さとは、無慈悲でむごたらしいことだ。
さっきからペロペロキャンディーをなめてて思い出した。
とおいとおい昔、
ペコちゃんのポップキャンディーをなめながら川沿いの土手を歩いていた。
雑草の足元に砂利と虫たちがあった。
こんなにおいしいアメちゃんだよ。
きっとアリさんたちもよろこぶよ。
小さな私は舐めかけの棒付き飴を地面に置いた。
次から次へと光る飴に登り来た蟻々は、
飴に登ると次々に動かなくなった。
しゃがんで見ていた小さな私には、
何やらはじめて感じる気持ちがあったはずだ。
この行為は無慈悲だったのか?
蟻にとって残酷なことには変わりはないが。