ヒナコ學長のおはなし

仮想的善良性教育機関

決定権

 

小さな小さな陵の近くに住んでいる仲よしがいる。

 

さっきそこを通ったら、あやつは陵の敷地内で歩いておった。

地面の玉砂利の匂いをかぐために歩みを止め、そしてしゃがんだ。

 

おいおい、イカンだろ、そこは「りょう」であり「みささぎ」だ。

 

 

・・・・・そうだな、君には関係ないわな。

 

 

そこを立入禁止と決めたのはわれわれ人間だからな。

 

君も鴉も入りたければ入るんだものな。

 

 

 

猫自身の行動の決定権は猫自身にある。

 

 

子供自身の行動の決定権も本人のみにある。

 

道と場所だけはやさしく導きたいものだ。